2023年に、長女が小学校を卒業しました。
どんぐり俱楽部の効果/反省点などを具体的にまとめます。
- 2010年生まれの長女。
- 2011年生まれの次女。
幼稚園でどんぐり俱楽部に出会った我が家。
二人がどんぐり倶楽部に、「まじめに」取り組んだのは小学校中学年くらいまで。
あとは、読書やゲーム、テレビも【ふつうの子ども達】のようにしています。
環境を整えたり、難問を解いたりと、継続が難しいどんぐり倶楽部。
特に、どんぐり俱楽部で”環境設定”と言われる、現代社会とは真っ向に対立する生活スタイル。
- メディア制限
- 読書制限
- 宿題制限
- 自然×友人と遊ぶのが最強!
なかなか、うちの子ども達には強要できませんでした。
どんぐり俱楽部を、小学校時代に全力で取り組めたとは決して言えません。
それでも効果はかなりあったと思います。
生粋のどんぐりっ子にはなれませんでしたが、そういった家庭の例として読んでいってもらえたら嬉しいです。
どんぐり俱楽部:勉強面での効果
平均すると、良質の算数文章問題(以下、どんぐり問題)を、月に1~3問解いてきました。
低学年までは、たいてい私の声掛けでスタート。
高学年になると、こちらからの声掛けはなし。
特に高学年時代は、急にやる気が出て毎日いくつも解くときもあるし、まったく解かずに数か月あくこともありました。
(↑これは、長女の場合です。次女は、低学年はあまり解かずにきましたが、6年生になり急に毎日のように解き始めています(^^;
我が家では、年齢が上がるにつれて、どんぐり問題との付き合い方が変わりました。
幼稚園~小学校低学年 |
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小学校中~高学年 |
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さすがに高学年になると、本人たちがどんぐり問題の効果や意義に気づき始めます。
「学校で、割合ならったけど、なんか使えそうな問題ないかな~」
という風に、確認したい学習項目を使えそうな問題を自分で探して、解いてみるという場面もありました。
どんぐり問題に対する姿勢が変わっていく様子を見るのは、親として面白かったです。
あとは、学習塾に行くわけでもなく、放課後は友達と遊ぶか、家でゴロゴロしているかです。
(高学年になるにつれ、通塾率が高まって、遊ぶ友達が激減…)
算数の良問を月に数題解く。
たったこれだけで、ここまで応用力が付く学習方法って、他にあ。るのだろうか?と思うほど効果絶大です。
効果の根底には、「視考力」(しこうりょく)という独自のキーワードが重要になります。
どの教科にも通じる力で、言葉をイメージにする力のことを言っています。
詳しくはこちら▼
どんぐり倶楽部キソ知識編

6年生の社会歴史は、さすがに難しいだろう…と思っていましたが、あまり問題ありませんでした。
授業を聞いて、教科書準拠のテキスト1冊でテスト対策はOKです▼
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歴史で出てくる、今までとレベルの違う難しい言葉(治外法権、尊王攘夷、大政奉還etc)、自分で調べながら何とか乗り切っていましたし、中学でも活かせると思います。
まとめとして。
どんぐり俱楽部を取り入れてよかったことは、次の3つです▼
- 量より質を大切に学べたこと
- 言葉をイメージ化する力を付けられた
- 具体的思考⇒抽象的思考への成長がスムーズ
ぜひ興味があったら、取り組んでみて欲しいです。
学習面で困ったこと
主に以下の3つです。
- 計算が遅い
- 宿題がつらい
- テストに絵を描くスペースがない
1.計算が遅い
学校の算数の”ジョウシキ”は、「計算が速い=勉強ができる」です。
一方、どんぐり倶楽部では、大量高速計算をさせないことが必須です。
ごくわずかの計算を確実にゆっくりと解ければOK。
よって、正しい答えを出すまでのスピードがゆっくり。
(周りの友達は、そろばん・公文などで高速計算を小さなころからやってきたツワモノ揃い。)
学校では、低学年頃まで、誰もができる大量の計算作業をさせられます。
どうしても速さで比較される場面が多いでしょう。
ただし、小学校3年生くらいからは、計算は道具化していきます。
そうです。
計算は、「単なる道具」になってくると、計算の早い遅いが関係なくなります。
主に、文章問題の読解段階でつまづいていくからです。
小4の和差算あたりから目立ってくる傾向を目の当たりにしました▼

小さなころから、高速計算ばかりやってきた子ども達が、苦境に入るのは想像に難くありません。
文章問題を目の前にして、意味の分からない計算ばかりを繰り返すようになります。
どんぐり倶楽部では、当てずっぽうの計算だけでは解けない問題を解く(絵を描く)訓練をしています。
なので教科書レベルの問題は、とても簡単です。
例えば、こういった問題(小4・算数)▼
折り紙が60枚あります。
リコさんとタイチさんで、分けます。
リコさんの方が、12枚多くなるように分けます。
それぞれ何枚持っていますか?
→どんぐり俱楽部では、幼稚園生でも解け(描け)ます。
2.宿題がつらい
学校の宿題には、どんぐり倶楽部が厳禁とする、
- 徹底反復
- 大量暗記
- 高速計算
がたっぷりです。
我が家では、”意図的に”避ける生活をしていたので、娘たちはツラかったと思います。
小学校時代の半分くらいは、”親子で協力”して、宿題を乗り切りました(笑)
計算機にもずいぶんお世話になりました。
(計算機は、なぜか日本ではタブー感が強いですが、海外では…全然ふつーに使います。)
宿題は、高学年になると、「お母さんはやらなくてよいよ~どうせバレるし。」と、自分でさくさく片付けていました。
また、宿題に「自学ノート」という、自由課題がたまに出ました。
ネタがない時は、どんぐり俱楽部の問題がぴったり。
先生方が絶賛されていました。
- 絵で解いてるんですね!
- だから、考える力が深いのですね。
などと、個人面談で言及されることがよくありました。
どんぐり俱楽部を取り入れるなら、宿題は親子で工夫して乗り切る対策が必要です。
3.テストに絵を描くスペースがない
どんぐり俱楽部では、A3程度の大きな白い無地用紙を使って絵を描きます。
紙の大きさは大きい方が良い。
紙の広さは、思考の深さと比例するからだそうです。
立式はせず、文章問題をとにかく絵で表現する練習を、ごく少しずつ積み重ねていきます。

一方、学校のカラーテストでは、立式を前提とした計算スペースが少しあるだけ。
娘が低学年の頃は、
「お母さん、テストに絵を描くスペースがなかったよー!」と、困っていました。
学校で習った立式もしますが、空いたスペースを見つけては、窮屈そうに単純化した絵を描いていたのを覚えています。
(トマト3個を「〇〇〇」で表現するなど。)
どんぐり俱楽部を通して、
- 絵を描く安心感
- 言葉をイメージ化する納得感
みたいものが根付いてきます。
なので、学校のスペースが少ないプリントやテストは非常に狭苦しく、表面的に感じてしまうのでしょう。
そもそも、テストには画一的な絵がすでに描かれてしまっている。
逆に、学校のテストには絵が描いてある=テストに答えが載っているのに、なぜこれが問題になるのか?という疑問も持っていました。
以前に書いた記事にも、困ったことを載せてます▼

どんぐり俱楽部:生活面での効果
小学校の半分は、コロナ禍でストレスを抱えがちな生活をさせてしまいました。
そんな中、どんぐり倶楽部のおかげで、勉強時間は最小限に、他の好きなことを自由にさせてあげられてよかったな、と。
とにかく、どんぐり俱楽部をやると無駄な勉強時間がいらないので、自由時間はたくさんあるんです!
これは、本当に素晴らしいです!
どんぐり倶楽部のモットー。
じっくり・ゆっくり・丁寧に
は、我が家にぴったりでした。
だって、月に数問だけ解けば、確実に力が付くのですから。
自由な時間をどう使うか?
子ども達に選択権があるところが良いですね。
子どもなら好きなことを選びます。
好きなことなら
- 集中力
- 達成感
- 満足感
を自ら体験しにいくことができます。
わざわざ親がこしらえた材料や完成物は、子どもには必要ないんだなーと感じました。
長女は、音楽が好きなので、ピアノで練習量/方法といった技術的なことを試行錯誤できました。
学校でも、伴奏を何度もやらせてもらいましたので、自分の好きなことが他の人に役立っている喜びを得られたはずです。
個人的な考えですが、子ども達は、大人同様に時間に追われるような生活をしてはいけないと思っています。
生活の時間は、子ども達自身が選び、使っていって欲しいです。
小学校時代に、友達と遊んだり・好きなことに取り組む時間を豊富に取れたのは、どんぐり俱楽部のおかげです。
どんぐり俱楽部で使ったもの
どんぐり倶楽部の理論本(保護者が必読)
インターネットで調べると、公式HPや経験者のブログもありますが、まずは「糸山 泰造 」さんの名前で出ている本を読んで下さい。
本なので、短時間でまとめて理論を理解できます。
(ネットは、情報過多で読むのと整理に時間がかかります。)
急いで始めたい方ほど、本をおすすめします。
私が読んだのは以下の2冊▼
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同じようなことが書いてあるので、1冊読めばOKです。
クロッキー帳(幼稚園~低学年頃)
どんぐり俱楽部がおすすめしているのは、大きなクロッキー帳です。
Amazonだと、Lサイズ(大)と書いてある商品です。

ばらばらにならないのは良いのですが、我が家の子ども達は、真ん中の留め金と裏移りが嫌で、一人5冊くらいしか使いませんでした。
途中から、A3用紙を使い始めます。

A3用紙(中~高学年頃)
普通のコピー用紙です。

1問につき、基本1枚。
2枚つなげて描く時もありました。
最後は、穴あけパンチで穴をあけてファイルで保管していました。

5・6年生になると、文章題によっては、”読むとすぐ答えが見える”こともあり
「A3じゃなくてA4でも充分だなぁ。」と、A4用紙にシンプルな絵を描くこともありました。
色鉛筆
何でもOKなのですが、小さい頃は、筆圧強くても折れにくいものが良いかもしれません。
三菱のポンキーはおすすめ。
筆圧を調整できる、小学校中~高学年なら、クーピーや色鉛筆でOKです。
色数は、多くなくてよいです。
色を選ぶのに気力/時間を使ってしまうので、5・6色で十分です。
鉛筆だけでもOK。(薄いのはNG)
目によく入る、くっきりとした色が出る鉛筆で、文章をイメージ化できるものが良いです。
消しゴムは、厳禁です。
思考の跡はしっかり残します。
うちは、高学年から黒・赤・青のペンを使ってました。
どうせ消しゴムは使えないし…と、鉛筆だとどうしても消しゴムを使ってしまいたくなるようです。
以前書いた記事に、もう少し具体的にまとめています▼

以上です。
一風変わった学習法のどんぐり俱楽部。
利益を追求していない点が、すごく信頼できる(笑)
超良心的な価格で問題も手に入りますので、興味があればぜひやってみて下さい。