私は、今年(2023年)に中1になった子どもの母です。
元・外資OL→塾で英語講師をしてました。
現在、
- 市民通訳
- 小学校英語の補助ボランティア
をしています。
突然ですが、
自分の娘が学ぶ【中1英語】があまりにひどい
ことから、ひとまず現状をお伝えしなければ!と思い、この記事を作りました。
- 現在、小学生のお子さんを持つご家庭。
- 英語無策で中学生になって困っているご家庭。
ありのままの中学英語を見てきた母の感想です。
まず、今の中学英語がどんな感じなのか?読んでみて下さい。
対策についての新記事はこちら▼

公立中学英語の現状(落ちこぼれ製造所)
自分の子どもが実際に公立中学に入り、数か月。
中1英語のやばさを目の当たりにしています。
一言で言うならば、今の公立中学1年生の英語は
英語落ちこぼれ製造所
ともいうべき、かなりひどい教科になっています。
(個人的な感想ですが、塾講師の同意見もよく見かけます。)
この記事を書く前に、様々な本やウェブサイトを読みましたが、
私この教科書を一目見て、「格差助長で、まともな日本人と、非正規に甘んじて搾取される下等国民に、国は本気で分ける気だ。」と思いました。
というこちらの塾の先生に、恐ろしくも激しく同意します。
私たち親世代の英語授業は、今と比較して良い意味で「誠実」でした。
日本語を通して、英語を理解する努力
を経験させてくれました。
今思うと、本当に感謝しかありません。
少なくとも、片言ながら英語を話し、けっこう英語は読める!日本人を育ててくれたような気がします。
「中1英語の難しさ」、その根底にある原因は、以下の2つと思われます。
- 小学校英語必修化
- 小学校・中学校の学習内容分断
現在は、子ども達の英語嫌いになる要素が満載すぎて泣けてきます。
例えば、「英語を英語のまま理解しよう」
ハッキリ言います。
現場の子ども達、ぜんぜん理解できてないですよ。

心配しないでください。
「英語を英語のまま理解できる」のは、かなり英語上級者になってからです。
山の頂上まで登り詰めてきたあたりの、達成者のレベルです。
実際、数回ですが子どもの通う中学校で、英語の授業参観を見てきました。
文部科学省が出している英語の学習指導要領も読みました。
今、現役で、小学校英語の補助ボランティアをしています。
それらを踏まえて、中1英語の驚くべきヤバい実態を5つお伝えします。
対策についての新記事はこちら▼

ヤバい中1英語1.文法がぐちゃぐちゃでも、伝わればOK
2020年4月から始まった、【英語必修化】
遅くとも、小学校3年生から英語活動が始まります。
(うちの学校は、1年生から始まってます。)
さらに、小学校5・6年生は、英語が「教科」となり、成績がつきます。
現在の英語教育は、ご存じの通り、コミュニケーション重視型。
★文部科学省の資料『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』によると
外国語活動の基本的な理念は、
音声面を中心とした外国語を用いたコミュニケーションを図る素地を育成することがねらい
となっています。
つまり、小学生の間は
聞ける
話せる
という、「下地を持った生徒」を育成することを目標にしています。
(あくまで「下地」(素地)を作るということがポイント…)
さて、小学校の学習指導要領では、次の言葉がたくさん出てきます▼
- 楽しく活動
- 英語に慣れる
- 英語に触れる
【楽しい/慣れる/触れる】
それは良いことだと思います。
ですが、この目標が、中学校に入ると裏目に出てくる気がします。
具体的には、小学英語と中学英語が、とにかくつながってないのです。
大きな溝があります。

一番驚いたのは、小学校で学ばなかった文法について、中学に入ってからも、学ぶ気配がないことです。
うちの中学校の英語では、定期テスト前に「文法はワークで自習しといてね」と、生徒に全振りされました。

演習テキスト3冊もらっていました。
しかも、めちゃくちゃ難しい!!
ひえ~~~~ですよ。
(最悪なのは、問題集は直接書き込むよう指導されること。
問題集に書きこんじゃったら、一回しか解けないし…定着しない。もったいない!
単に、先生が”チェックしやすいから”、書き込むように指導しているのですよ。)
ご存じの通り、文法ワークには、文法用語が日本語でがんがん出てきます。
- 動詞<be動詞、一般動詞>
- 助動詞
- 名詞
- 副詞
- 形容詞
- 前置詞
まず、日本語で品詞の意味を理解して、英語の場合に当てはめる。
ちょうど、中1国語の授業で「品詞の分類」を学びます。
お子さんによく聞いてくるようアドバイスしてください。
英語の前に、日本語の品詞をよく理解してください。
それで、ようやく分かる内容ではないでしょうか。
人によっては、年単位で演習しながら、分かる内容です。
つまり、英文法は、
中1の春に、いきなり独学でできる内容ではないのです!!!
特に、中1英語では、be動詞と一般動詞の区別が大切。
何度も演習しながら理解する必要があるのに…
違いについて、説明できる生徒はいるのでしょうか?
さらには、もっともっと基礎的な知識の説明も不足しています。
例えば、省略形。
I’m=I am
He’s=He is
We’re=We are
さえ、知らない子どもが、かなり多いはず。
(少なくとも、うちの娘は知らなかった。)
外国語初心者に、
さらっと「I’m は、I amの省略形だよ。」なんて、2~3度伝えたくらいじゃ定着しないのです!!
だから
it’s/its
の違いなんて…むりむり。
親世代、英語の代名詞▼は、鬼のように演習しませんでしたか?
主格 | 所有格 | 目的格 | 所有代名詞 |
I | my | me | mine |
you | your | you | yours |
今の中学生?
まったくやりません。
教科書で文中にさらっと出てくるだけです。
学校で習うことは期待できないですね。
- 文法自習
- コミュニケーション重視
によって、次のような授業が展開されるのも納得がいきました。
実際、授業参観で見てきた英語授業の一コマです。
※赤字が文ルールとしておかしいです。




先生:What kind of food do you like?
(食べ物は、何が好きですか?)
生徒:I am like Sushi!
先生:Good! Thank you.(拍手)
先生:Where do you want to go?
(どこに行きたいですか?)
生徒:I want go America.
先生:OK!(拍手)
こんな感じです。
文意は、伝わります。
でも、すごく違和感があります。
これから、
He like Sushi.
(正しくは、He likes Sushi.)
でも、OKになりそうな匂いがぷんぷんします。
(授業中はOK拍手!でも、テストは×)
おかしな英語がまかり通る、違和感たっぷりな中学英語。
結局、うちの学校の英語の先生は、一言も直さずに、そのまま授業は進んでいきました。
おかしくないですか?
そして、迎える定期テスト。
× I am like Sushi. ー5点
× I want go America. ー5点
と、減点されるわけです。
子ども達、戸惑いますよね。
だって、小中の英語授業では、間違いとされてこなかったんですから。
ヤバい中1英語2.単語/文法の説明をしない
中学の英語の授業では、単語/文法の一つ一つを確認しません。
もう一度言います。
中学の英語の授業では、単語/文法の一つ一つを確認しません。
例えば、
I’m 13 years old.
(私は13才です。)
いう表現について、私たち親世代は、こういったことを教われたはず▼
(読み飛ばしでも良いです。「説明ボリューム」がこれだけあったってことです。)
I’mは、I amの省略形なんだよ。
amは、「アム」と発音をするよ。
「’」を書いて、a「ア」を取った形。
だから、I’m「アイム」と、簡単に発音できる形になっているよね。
人間の言葉は、口をあまり動かさずに楽できるように省略した形を取っていくことがあるよね。
amは、be動詞といって、I と一緒だと、amになるよ。
He/She/Itと使う時は、is「イズ」ね。
am/is どちらもbe動詞なんだけど、主語に合わせて形を変えよう。
主語っていうのは、ここでは、I, He, She, Itが出てきてるね。
さて、13という数は、「複数形」という2以上の数になります。
英語は、日本語と違って、めちゃくちゃ数にこだわる言語。
だから、year(イヤー/年、~歳)という名詞も、そのままだと単数形。
yearsと最後に「s」を付けてあげて、複数形にそろえてあげよう。
oldは、「オールド/年をとっている」という形容詞。
よって、「私は、13才年をとっている。」という直訳になって、結果、「私は13才です」となるんだね。
こういった説明が、今の中学生はされません。
英語のノートに、本文を書きうつして、新出単語の意味を調べるようなこともしません。
(というか、ノート自体を書きません、うちの学校は。)
会話用の「絵」を見せて、ひたすら発話練習。
(例)男の子の絵と、「13」という数字を見せられる▼

13
(意味が分からないから、生徒たちオウム状態。これは小学校も一緒です。)
だから、書く練習は本人にお任せ。
話を元に戻します。
I’m 13 years old.
彼らの頭の中では、小学校で習ってきたまま、
あいむさーてぃーんいやーずおーるど。
=13才です。
という、単純なセット暗記。
(1192いいくにつくろう=鎌倉幕府と同じレベル。)
カンの良い生徒で、
と、想像するくらいでしょう。
英語の要ですよね!
単語を置き換えて、様々な文に変化させるって。
基本文から、単語を入れ替えてさまざまな文を作る【応用練習】が圧倒的に足りません。
だから、ほとんどの生徒は、基本文の意味さえぼんやり。
あいむさーてぃーんいやーずおーるど。
何だろう…?
小学校時代から授業中ずっとモヤモヤ…
頭に霞のかかるような英語授業です。

★英語は、語順ルールがきっちりしてます。
単語を入れ借えるだけで、表現が無限に広げられる言語です。
逆に言うと、語順がとても大切だからこそ、ぐちゃちゃな語順だと、伝わらない言語です。
ルールが大事な言語なのに…
文法を教えるだけで、生徒の表現力は無限大なのに…
現在の中学英語では、単語・文法を教えません。
基本、生徒任せ。
文法は、テキストを読めば分かる!?

…うーん。
かなり難しいと思います。
文法説明の日本語そのものが、難しくて聞きなれないですからね。
英語の授業は文字を見ずに発音中心で授業が進みます。
- 黒板に絵を貼る
- テレビ画面にパソコン経由で絵を見せる
小学校英語も中学英語も、音声とイメージのリンクが主体です。
つまり、発音と文字がリンクする練習は、生徒任せです。
多くの生徒は、文字を見ても読めないです。
今は、英語の識字率を上げる訓練にフォーカスしてないからです。
自分で読み書きの練習をする子なんて、なかなかいません。
中学英語を学校だけで学ぶのが、いかに無謀か分かってきたでしょうか?
幼児レベルの会話がようやくできて、英文がほとんど読めない日本人って…
今までより、ひどくなってませんか?と思います。
うちの娘は、
「ヘイ、カモン!」と言えば分かりますが、
”Hey, come on.”
と文字になると、固まります。
「へ、こめおん?」と発音して、
「どーゆー意味??」と不思議そうな顔をします(^^;)
小学校英語で、
I’m from Japan.
I want to be a teacher.
という文章は、何度発話したから分からないほどでしょう。
発音自体はけっこう良いですよ、小学生。
ネイティブスピーカーに教わっていますので。
しかしながら、文章を変化させる応用はごくわずか。
JapanをAmericanに変える。
teacherをdoctorに変える。
確かに、単語入れ替えの練習はしてますが、やってもせいぜい数回。
「定着」には、もっと膨大な練習が必要です。
とは言え、小学校としては、「英語に親しむ」という目標達成となります。
子ども達の頭の中は、こうなっています。
彼らの中では、
あいむふろむじゃぱん | ![]() |
あいわんとぅびーあどくた | ![]() |
意味の分からない音声と、対応する絵があるだけです。
だから、中学校で突然、文字を見せられても
—–えっ、、、なんて書いてあるの?—–
I’m from Japan.
I want to be a doctor.
—–ナニコレ、全然読めない—–
となるわけです。
そもそも、I’mやfromの意味を教わっていません。
「want」も、とても大切な動詞ですが、「小学校で習ったでしょ?」と、スルーされるかも。
下手に、小学校で「went(goの過去形)」もやってるので、発音も意味も全然分からない生徒が多いのではないでしょうか。
あいわんとぅうぇんとぅあすくーる。
(I want to went to a school??)
ような、意味不明な文を作る6年生を1授業で数人みかけました。
(「似てる」からこそ混乱してます!センスがあるのにもったいない!!)
というわけで、子ども達は、小学校でも中学校でも、オウムのように英語で発声練習だけして帰ってくると思ってください。

単語の意味や使い方の確認もしない英語の先生から、
「単語は、文章を何度も書きながら練習すると覚えていくよ!」と、アドバイスもらったそうですが…
私からしたら、はらわたが煮えくりかえるクソバイスです。
(すみません…感情的ですが正直な感想です。)
じゃあ、当然先生なら、アラビア語の単語/文法を習わずに、文章を書きまくって入れば単語を覚えていくんですね?

すごいなぁ!
いやいや。
非ネイティブが外国語(英語)を習うというのは、そういうものではないんです。
(私も英語の他にもいくつか外国語を独学してます。
見慣れない文字に、日本語と違う文法。そうとう苦労しますよ…特に最初は。)

I’m~.の文法的説明をしないで、単語の意味も確認しない。
- I’m Ken.(固有名詞)
- I’m Japanese.(固有名詞)
- I’m good.(形容詞)
- I’m a doctor.(名詞)
などに広がっていく無限の応用力!
これを、サクッと無視してしまっている残念感…
せっかく、中学生になって「反抗期」になるほど、頭が論理的に抽象的なことが考えられるようになっているのに。
さて、なぜ中学校で単語をやらないかって?
小学校で習う単語600-700語に関しては、
「すでに分かっているはずだから、あえてやりませんよ」
「わざわざ中学校で教える必要ないよね?!だって、小学校でさんざんやってきたんだから」という、中学校の言い分。
小学校・中学校の分断が本当によく見えます。

もし、公立中学で、小学校英語の学習内容を理解して、中学英語で補うような授業をされていたら…
本当にすばらしい先生だと思います!!(T_T)
絶対その先生と仲良くなって、いっぱい質問してくださいね!!
基本的に、小学校の先生達は、文部科学省のお達し通り、授業をしてるまでです。
小学校の先生は、英語だけやってるわけじゃありませんからね。
小学校英語では、
うぇああーゆーふろむ?(Where are you from?)
の単語は暗記させず、
その場の雰囲気や絵から、「意味を察する」。
英語は、楽しく、表現に触れましょう!
だから、小学校の英語を「楽しんできた」実際の中1生は、
「Where」って何?なんて読むの?どういう意味?
当然です。
当たり前!
なぜなら、彼らが知っているのは「うぇああーゆふろむ?」の音声/対応するイメージです。
うぇああーゆふろむ?



「うぇあ」が、「Where」であり、「どこ(場所を指す疑問詞)」であることは分かりません。
Whereから始まる、文の意味も分からなければ、応用もできないのです。
文の意味も分からず、発音を繰り返すオウム小学生が中学校に入っただけです。

オウム中学生には、中間期末の定期考査も、高校受験のペーパーテストも解けません。
中学以降のテストで求められるのは、
- 単語知識
- 文法知識
- 読解力
がメインだからです。
小学校で習う、
- 600-700語の知識
- それを使った文章
が分かる前提で中1英語が始まります。
つら過ぎる…
さて、臨機応変なコミュニケーション力を測るテストですか?
はい、それはできません。
だって、対話してテストできる相手いないし、時間もありません。
リスニングテストは?
やります。
だって、音声中心の英語教育ですからね。
笑!!
つまり、英語テストは、昔とほとんど変わってません!
子どもの通う中学の定期テストを見ると、たしかにリスニングの比率は高くなっています。
- 長文を読む読解力
- リスニングを通した理解力
この二つは、さらに深く求められていると感じます。
重要なのは、中学生の学ぶ英単語数は、以前の1.5倍になっていること。
親世代が、高校で習う単語も中学では出てくるようになっています。
※公立高校入試の英文ボリューム、見てみて下さい。
びっくりするほど長いですよ。
中学校は、小学校英語を「前倒し教育」と思っている感じですかね…
小学校は、そうは思ってない。
さて、この強烈な英語の小・中分断をどう思いますか?

ヤバい中1英語3.教科書が激ムズ
中1英語:Here We Go!(光村教育図書)からの、本文一部抜粋です。
Unit1:
- I’m lost.
- I want to go to Honcho Junior Hight School.
- Thanks.
- Call me Kota.
- I like fall.
- How about you, Kota?
- I don’t like spring.
- Why not?
- I can swim and play the drums.
- I can’t play the drums, but I I can play the piano.
例として、10こ引用しました。
英語を少しでも教えたことがある方ならば…
これらの例文が、中1の一番最初に学ぶ文章とは思えないほど、難しいことが分かると思います。
特に驚いたのは、
be動詞/一般動詞と助動詞canが、同じユニット内に出てきたことです。
(うわ~~~、文法連射はやめてくれ~~~!!)
これを、中学英語では(少なくとも我が子の学校では)
- 板書なし
- 単語の意味確認なし
- 文法説明なし
では、授業で一体何をやっているかというと
例えば、
④Call me Kota.(コウタと呼んで下さい。)
の、赤字を自分の名前に変える。
⑤I like fall.(秋が好きです。)
の、季節を変えて、言ってみるとかしてるわけです。
席が近い子たちのペアワークをするとあっという間に時間が過ぎていきます。
そして、
と、超ド基礎の知識さえ分からず、授業が終わっていくのです。
そして、定期テスト前に英語の先生から、こんな指示が…
教科書Unit1にある
- 動詞
- 名詞
- 形容詞
- 季節
- 曜日
- 月の名前
- 数字
- 序数
- 天気
ぜーんぶ、
聞いて意味が分かる
見て意味が分かる
スペルも書ける
ようになっといてね!
と言われるんです。
ひどいですよね。
難しいところ、やっかいなところは、生徒任せ。
というわけで、中学校でも、基本オウムのようなリピート発音練習だけと思ってください。
- 文法
- 単語
- 文の訳
- 演習問題
すべて自分でやらなければなりません。
何度も言いますが、中学校からしたら、
小学校で、英単語はさんざんやっているでしょ?
英語の基本は、できて当然でしょう。
というスタンスなのです。
一方、小学校としては
文科省の言う通り、「暗記を強制せず、英語に親しむ」目標を、達成させているだけです。
小学校では、こういう感じです▼
こーるみーこーた |
Kota |
あいらいくふぉーる | ![]() |
どうですか?
音声とイメージは、正しい意味で理解できてますか?
ぼやーーーーっと、なんとなーく、英語に親しめればOKなのが、小学校英語です。
小学校英語は、英文の意味を「察する努力」が必要不可欠。
子ども達、疲れるだろうなぁ…
というわけで、中学英語は、
中1英語から、以前の中2~3の内容がぼっこぼこに入ってきますし、単語レベルも相当高いです。
「かんたんな単語」は、小学校でやっているから、分かってる前提で、授業が進みます。
結果、中1春の気ぜわしい中、英語の難しさに圧倒され、落ちこぼれていく生徒が大勢いるだろうと予測できます。
ご存じの通り、中学の先生は、教科担任制です。
中学校の通知表ですが、目立つ生徒しか名前を覚えません。
よって、英語の場合は、提出物やプレゼンテーションの録画して、評価をつけたりします。
意味の分からない文章をオウム練習して、
さぁ、今度はあなたのオリジナル文章で語りなさいと。
(先生の評価がしやすいから)「一人一人ビデオ撮りますよ。」
…むずかしすぎでしょ(T_T)
生徒からしたら地獄ですよね。
中学の英語の先生方、アラビア語で同じことやってみて下さいよ。
アラビア語を呪文のように数回発音したところで、オリジナルの文章をプレゼンできますか?
ヤバい中1英語4.小学校英語が理解できている前提で進む
これまで述べてきたように、中学英語は、小学英語が分かった前提で進みます。
小学校英語の内容ですか?!
なめちゃいけません。
単語も表現も、とっても幅広いです。
例えば、私は小学校の英語補助ボランティアをしてますが、
うちの公立小学校の場合、1年生のから
- What’s this?
- How many?
- What do you like?
- What do you see?
- What do you want?
という、疑問文がどんどん使われます。
英語補助ボランティアをして初めて知ったのですが、
実は、こういった疑問文の意味が分かるかどうかは、特に問題視されていないのです。
むしろ、
「意味?!感で分かれよ!」という押しつけ感がすごい。笑
補助ボランティアは、基本「怒らない」ので(笑)、質問もしやすいのでしょう。
高学年になると、賢い子たちは
なんて、小声でこっそり質問してきますよ。
大部分の子ども達は、
”わっとどゆわんと”の意味も分からず、
”わっとどゆわんと”
”わっとどゆわんと”
”わっとどゆわんと”
”わっとどゆわんと”
”わっとどゆわんと”
ってずーっとリピートさせらてるんです。
その後どうなるかって?
うちの中1娘。
「What do you want?」
を少なくとも3年間は「使ってきた」だろうと思われます。
しかし、中間テスト前に、ふたを開けたらビックリ!
なるほどね、だから”何が欲しいですか?”って意味なのか。初めて知ったー笑
へ!??
ですよね。笑
なんと、What do you want?という、ごく短い疑問文でさえ、日本語で意味が分かっていなかったんです…
(こんなレベルでも、英語の成績は一番良い3をもらえます。)
だ・か・ら!!!
中1英語は難しいんです。
中学入学。
本格的な英語スタート。
中学の英語の先生は、「はい、小学校の範囲は、分かってて当然。」と進めてしまうわけです。
小学校英語の目的は、英語に慣れ・親しむこと。
楽しければ、それで良し!
そして、中学に入ったら…いきなり激ムズモードに突入です。
単語の意味さえ分からないのに、クラスの前でプレゼンテーションしろと。
しかも、ビデオ撮影。
音楽のリコーダーテストでも緊張するのに、意味不明な英語では…(T_T)

酷ですよね。
英語の先生方は、初めて学ぶ外国語で、同じような学習方法を経験してみて欲しいです。
100%難しいですから(T_T)
英語だから簡単?!
そんなことは、絶対ないですよ。
ぶっちゃけて言いますと…
中学英語でも、辞書をひいたり、調べてたりする作業はないですよ。
まったくないそうです。
だって、入学時でさえ「英語辞書を購入してください。」とも言われませんから。
生徒が家でやるって?!
もちろん、やらないでしょうね。。
だから、塾に入る子ども達が多いんだ~と納得です。
外国語はある程度、自分で知識が積もっていくまでは、独学は難しいです。
塾や英語教室で勉強してきた子たちが、当然勝ち組になる教科になっています。
中1から英語を始めた子ども達は、相当ハードモード。
中学英語は、余裕がなさすぎます。
「学ぶ」って、本来自分から湧き上がるような楽しさや目的意識があってこそなのに…
●人間的な好奇心さえ奪われているように思うのです…
「英語ヤバい!」と感じたら、英語学習にかなり時間を割く生活を覚悟してください。
半年は、継続しないと、点数アップにつながりませんしね。
今、英語を始めている子どもたちは、中学生になって優位に立てますので、頑張って欲しいです。
今後、長い目で見ても、英語はとても「コスパの良い教科」です。
必ず、お子さんの身を立てる材料の一つになるはずです。
英語対策の記事はこちら▼

ヤバい中1英語5.なんとなく分かるで、正しい理解がないまま進む
これまでお話してきたように、中学英語は
- 文法説明がない
- コミュニケーション重視
- 単語一つ一つの意味にこだわらない授業
が続きます。
すると、子ども達はどうなるかと言うとシンプルです。
英文が正しく読めないまま
なのです。
英文を読みながら、知ってる単語はひろえます。
そして、単語の意味をつなげながら、適当な日本語訳を作ります。
例えばこんな風に▼
I give you a present.
-あなたは私にプレゼントをあげました。【×】
I practice it on weekends.
-私は1週間その練習をしました。【×】
単語の訳をうまいことくっつけてるだけなんです。
中学生がこうですから、高校生も同様です。
「なんとなく伝わる英語」を、小学校中学校で学び、高校へ進学する時代です。
あいまいな英語力で行われる、国際コミュニケーション…
とても時間のムダだし、、怖いです。
- 勘違いされるやら
- 会話が遠回りになるやら
- 相手や場所によっては事件に発展するかも
相手に正しく自分の意見を伝える努力。
そのために、適切な単語や文法が必要です。
母国語の日本語で、スッキリ理解できないようでは、英語なんて土台からして無理な話ですよね。
英語を英語のまま理解?!
日本で、日本人がそれをできますか?
たった、週数時間の授業で?!
私は無理だと思います。
以上みてきた、「ヤバい中学英語」への対策について、新しい記事をまとめました▼
